コラム

 公開日: 2014-05-01  最終更新日: 2016-08-26

喪服(黒紋付き)は日本人の礼節です。

 最近のお葬式では、残念なことに遺族の方も黒い洋服というのが増えているそうで、残念に思っています。


 なぜ、お葬式に黒紋付き(喪服)を着るようになったのでしょうか?


 黒紋付きが正式に喪服になったのは、明治時代に英照皇太后が亡くなられた時に、宮内省より『喪服は白半襟に五つ紋黒紋付き』との告示がされてからです。
 その後、上流階級から広まり、一般にも定着していきました。それまでは、地方によって違いがありましたが、身内は白、会葬者が黒というのが多かったようです。


 黒は何色にも染まらない極みの色であることから、一人前の大人を表すものです。また、五つ紋は、背紋が先祖を、胸紋が両親を、袖紋が兄弟親族を意味します。お嫁に行く時に、黒紋付き(喪服)を持たせるのは、「私どもの娘は、決して一人ではない、先祖が、親が、兄弟親戚がついています。」という嫁ぎ先への、また娘本人へのメッセージなのです。


 着物の格は色に関係なく、紋の数で決まります。弔問客が一つ紋や三つ紋の略喪服で会葬に来られた場合、故人の名代である遺族が、それより格下の装いでは、故人と弔問客の双方を辱しめることになります。
 ですから、日本人の礼節としては、五つ紋の黒紋付きがふさわしいといえます。

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