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 公開日: 2016-09-08  最終更新日: 2016-09-14

『椿』の文様にはこんな意味が込めれれています。

 一年中、葉が青い木のことを常盤木(ときわぎ)と呼び、古来、縁起の良いものとされていました。今回は常盤木の『椿』の文様について述べます。



 椿は、日本が原産の木です。梅が中国から渡来するまでは、最高の吉祥木とされていました。平安時代には、油や化粧品、そして、不老長寿の薬として大切にされていました。また、最も高貴な色とされていた紫を染める媒染剤として、椿の灰汁を使用していました。
 そんなことから、椿は貴族の間では、高貴な花、聖なる花として扱われていたようです。

 室町時代に興った茶道の普及とともに、椿は茶花として脚光を浴びました。特に、遠州流の祖が好んだ椿文様は遠州椿と呼ばれ、今でも、着物や帯に良く使わています。
 
 江戸時代になると、椿は将軍家から庶民まで広く愛好され、品種改良により、500種以上にもなりました。
 ただし、椿は、武士の間では花が首からぽとりと落ちることから、縁起が悪いとされ、家紋には用いませんでした。
 また、遊女たちの間でも、梅毒に罹患し、鼻が落ちる女性が多かったことから、椿文様は敬遠されていたそうです。

 しかしながら、古来、椿は吉祥木とされ、また、邪気を寄せ付けない厄除けの呪木(じゅぼく)とされており、源氏物語の「若菜」の巻では鹿革で作られた蹴鞠(けまり)の穢れを祓うために、椿餅(つばいもち)を食する場面が描かれています。

 これらのことから、『椿』の文様の着物や帯は吉祥文様、厄除け文様として、春だけでなく、一年中、楽しんで良い文様だといえます。

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