コラム

 公開日: 2015-08-21  最終更新日: 2015-09-05

単衣(ひとえ)の着物に関する誤解とは?

 単衣の着物とは、裏地を付けずに仕立てた着物のことを言います。現代では6月と9月に着る単衣と、7月、8月に着る透け感のある薄物を差します。
 

 6月と10月の衣替えの習慣は、江戸時代の武士が公式の場で装う決まり事「(旧暦)5月5日~8月30日は帷子(かたびら)を着用すること」がルーツになっています。
 ちなみに、帷子とは麻の一枚物の着物のこと。当時、まだ紗は超希少品で、絽はありませんでした。


 7月、8月の薄物は、絽や紗などのような網目状に透けた生地が特徴です。6月の単衣は明るい、または寒色系の色目の着物を、9月は少しくすんだ、温かみのある色目の着物を単衣に仕立てるのが良いでしょう。


 しかし、温暖化の今日、5月、10月に真夏日になることも珍しくありません。袷の季節だからと言って、暑さを我慢してまで袷の着物を着る必要はありません。汗ばむような気温の時は、涼しげな単衣の着物の方が、相手に対する思いやりを大事にする和の装いにふさわしいと思います。


 フォーマルの席では、最近ではほとんどエアコンが入っていますので、決まりごとに従い、カジュアル着では、その日の気候に合わせるのが良いと思います。


 私は、お召しや紬の着物はほとんど単衣で仕立て、一年中着ています。寒い時は重ね着、羽織を重ねる、また肌着などで調整します。単衣は軽くて着やすいですし、また肩もこりません。
 
 カジュアルな着物は単衣で一年中着ても問題ありません。ただ、注意して欲しいことが2点あります。
 一つは、色目です。9月に入ると、あまり白っぽいものは避けてください。季節感に沿いません。
 二つ目は、八掛を付けない単衣の着物は裾が擦り切れやすいので気を付けてください。

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