コラム

 公開日: 2015-08-06  最終更新日: 2015-08-27

久留米絣は12歳の少女の好奇心から生まれました。

 福岡県久留米地区で織られている久留米絣は、広島県の備後絣、愛媛県の伊予絣と並んで日本三大絣と呼ばれ、日常着として多くの人々に愛されてきました。


 沖縄の久米島紬や琉球絣の絣は、インド発祥の「イカット」が源流ですが、久留米絣は江戸時代後期に、井上伝という12歳の少女が考案した日本独自の絣です。


 少女は7歳の頃から機織りを習い、12歳の頃には大人顔負けの織り手になっていました。ある日、少女は着古した藍無地の着物の一部が褪せて、色が抜け落ち、斑点になっているのを不思議に思い、糸をほぐしてみました。そのとき、「青い空から白い雪が舞い落ちる」イメージの織物がひらめいたそうです。

 そして、白い糸をくくって防染し、藍で染め、絣を作り、斑点模様を織るという技術を考案したのです。その織物は「雪降り」「霰降り」と呼ばれ、大変な人気を呼びました。これが、久留米絣の発祥です。



 井上伝は、生涯をかけて数千人の弟子を育てました。そして、多くの弟子が久留米で機織りを操業しました。やがて、久留米絣を趣味的織物から地域の一大産業に発展させたのです。


 日本の多くの木綿絣が生活の洋風化の波に沈み、一つ、また一つと消えていきました。しかし、200年前、12歳の少女・井上伝が考案し、育てた久留米絣だけは、井上伝のDNAを受け継ぎながら、常に新しい絣、また、藍だけではない新色を生み出し、現在でも10万反ほど生産されています。

 
 正藍で染めた久留米絣は、洗う度に、藍染めの染料に含まれる灰汁の色素が抜けて、絣はより鮮明な白に、地色はより透明感のある藍色になってきます。



 自宅で洗濯でき、丈夫で扱いやすく、日常着に最適な絣として、久留米絣を楽しんで下さい。

当店のHPはhttp://www.orieya.com/

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