佐藤一裕

さとうかずひろ

医療法人翔陽会 北上インプラントデンタルオフィス

[ 北上市 ]

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コラム

 公開日: 2016-10-10 

インプラントと差し歯は全く別の治療法。どこが違うの?

どちらも人工の歯を入れる治療で、その違いがわかりにくい差し歯とインプラント。インプラントは差し歯と同じようなものだと誤解されている方も、少なからずおられます。

そのため抜歯をした後に、差し歯治療を希望される場合も多いのですが、抜歯により歯を失ってしまうと差し歯治療はできません。また、保険が適用される差し歯と、保険適用外のインプラントでは費用に大きな差があります。

この記事では、治療方法、費用、仕上がり、かみ心地、構造、メンテナンスなどを詳細に比較し、インプラントと差し歯の違いについてお伝えしますので、参考にしてください。

治療方法の違い

差し歯とは、歯の上の部分が虫歯で失われた場合、残っている歯根や歯の一部に金属やプラスチックでできた土台を差し込み、被せ物をする治療法です。差し歯にできるのは、天然の歯根などが残っている場合に限られ、自分の歯の一部を残せることがメリットです。

「歯が無い」「抜歯をしなければならない」といった状態においては、差し歯治療を選択することはできません。

一方、インプラント治療は、虫歯や事故、歯周病などによって歯がなくなった場所にネジのようなチタン製人工歯根「インプラント体」を、歯の根の代わりに埋め込み、被せ物を被せる処置です。

このように、「天然の歯根に金属の土台を埋め込む差し歯」と「人工歯根を骨の中に埋め込むインプラント」は全く違う治療法なのです。

費用、期間の違い

差し歯は保険適用内なら1本で3000円~8000円程度、保険外であっても8万円~12万円と、コスト面で優れていることが特徴です。

一方、インプラントは保険の対象となりません。材料費、インプラント埋入手術など全てを含めた費用が平均1本30~50万円程となるため、保険適用内の治療と比べると経済的な負担が大きくなります。

仕上がりの違い

特に前歯の治療においては、人工の歯だと人から気づかれないように仕上げたいものです。インプラント治療ですと、あごの骨に埋め込んだ人工歯根はチタン製ですが、セラミックなどの審美性の高い被せ物を使えば、天然の歯とほぼ同じ仕上がりを期待できます。

一方、差し歯の場合でも、土台や被せ物に金属を使わないことで審美性を高めることができます。保険適用内の治療は、使用した金属により歯茎が黒ずむことがあります。そのため、特に保険外の前歯部治療では、セラミックなど審美性の高い被せ物を用いて、透明感のある自然な歯に仕上げることができます。

構造の違い

差し歯は、「自分自身の歯根」「歯の土台(コア)」「上部構造(被せ物)」の3種類で構成されています。

一方、インプラントも「人工歯根であるインプラント体」「土台となるアバットメント」「上部構造(被せ物)」3種類のパーツで構成されています。

治療期間の違い

差し歯治療の基本的な流れは、歯の神経を除去、土台作製、型取り、差し歯作製となります。2~3週間と比較的短い期間で治療が完了します。

一方、インプラントは多くの場合、あごの骨をCT撮影し、骨の厚みや血管の位置などを確認した後、治療計画を立案。あごの骨にドリルで穴を開け、インプラントを埋め込み新しい歯を作ります。埋め込んだ人工歯があごの骨に定着するまで2~4カ月程かかるので、全体の治療期間は差し歯治療よりも長くかかります。

かみ心地の違い

歯の根の周りには、かんだ物を判断する歯根膜(しこんまく)という感覚器官が備わっています。歯根膜が担っているのは、歯と歯槽骨(歯の根を支える骨)をつなぎ、かみ応えを伝える役割です。この歯根膜を、差し歯治療で残すことができれば、軟らかいものや硬いものなどの食感を感じ続けることができます。

一方、インプラント体の素材であるチタンは骨との相性が良く、チタンの細部に骨が入り込み結合する性質を備えています。その性質により、あごの骨とインプラントの素材であるチタンが一体化し、硬いものがかめるようになります。食感が伝わりやすく、まるで天然の歯のようなかみ心地が得られることは、インプラントの最大のメリットであるといえます。

メンテナンスの違い

差し歯治療が終了した後は、差し歯の土台となっている天然の歯根を歯周病や虫歯から守るため、ケアをしなければいけません。プラーク(歯垢)が付かないようにしっかりと歯磨きをすることが重要です。
差し歯治療をした歯は、神経を抜いていることが多いので、虫歯や歯周病が進行しても自覚症状が現れにくいため丁寧なケアが欠かせません。

インプラントは、歯根・被せ物ともに人工の歯です。しかし、差し歯と同じように入念な歯磨きと歯科医院でのメンテナンスが必要となります。
インプラントは人工物なので、天然歯のように虫歯にはなることはないため寿命もありません。しかし、毎日の歯磨きが不十分だとプラーク(歯垢)がお口の中で停滞することで歯周病となり、インプラントの周囲の骨が吸収し、歯茎が腫れるなどの症状が現れることがあります。

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